がん検診受診者数が減少
自治体のがん検診を受ける人が減っているそうです。昨年4月に始まった特定健診・保健指導(メタボ健診)が足を引っ張っているという声も聞かれます。
がん検診を受けた人が前年比6割減となる市町村がでるなど、がん検診の受診者が激減したところがあります。メタボ健診に力を入れた分、がん検診の啓発がおろそかになった、という見方もあります。
メタボ健診は昨年4月、高齢者医療法で自治体などに実施が義務付けられ、受診率が低いとペナルティーもあります。
厚生労働省によると、がんで亡くなる人は年30万人超で、死因のトップです。しかし、1982年度に始まった市町村のがん検診は、健康増進法での努力義務にとどまるため、自治体の関心がメタボ健診に傾いたらしいということになります。
昨年4~12月、全国約900市町村の肺がん検診の受診者の減少は、前年同期の11%にあたる約27万人に上ったそうです。
ここまで減ったのは、メタボ健診によるもう一つの影響とする見方もあります。
メタボ健診の前身は、市町村の基本健診です。職場で定期健診を受ける機会のない主婦や高齢者らも対象で、がん検診と同時に行っていた市町村も多いのです。
ところが、メタボ健診は保険事業の運営者が実施します。自営業者など国民健康保険加入者は市町村のメタボ健診を受けられますが、サラリーマンの妻は夫が勤める会社の健康保険組合で受けることになりました。
基本健診だった時と同様に、メタボ健診をがん検診と同じ会場で行った町では、次のような光景も見られました。メタボ健診が受けられないサラリーマンの妻の中には「がん検診だけなら受けない」と怒って帰った人もいたそうです。がん検診も受けられなくなったと誤解して来なかった人もいたといいます。
メタボ対策ばかりでなく、がん検診も大切で、おろそかにしないためにも両立の工夫が大事なのではないでしょうか。
メタボ健診・・・メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防と医療費抑制が目的で、40~74歳が対象。異常が見つかると、保健師らが食事や運動の指導をします。
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