親子の会話が大事


話すこと、聞いてもらうことは自信につながる

うれしかったことも悲しかったこともまず、子どもの話を聞く

携帯電話やメールなどの発達で、人と人のコミュニケーションが多く取れているように思える昨今ですが、本当にそうなのでしょうか。実際は、直接顔を合わせてお互いがしっかり話し、聞き合うような場が、少なくなってきているように思われます。親子の間ではどうでしょうか。子どもとよく話をしていると思われる人も、親から一方的に話しているだけではないか、子どもが自らたくさん話をしているかどうか、一度振り返ってみたいものです。特に気にかけておきたいのは、子どもとの会話の中に「友だちとケンカした」「テストの結果が良くなかった」「先生に叱られた」など、「つらかった」「悲しかった」「がっかりした」話がたくさん出てくるかどうか。そういった、子どもにしてみれば親に話しづらいような話が出てこないようなら、注意が必要かもしれません。子どもは親の前ではいい子でいたがる傾向がありますから、良い面だけを親に見せて、本当に困ったことがあっても相談せず、自分の中にため込んでいるかもしれないからです。

もし子どもがダメな自分を見せたなら、それは子どもの思いをゆっくり聞くチャンスです。話を聞きながら、子どもの立場に立って、その時の子どもの気持ちをじっくり考えてみましょう。そんな親の姿勢を感じると、子どもは「親に話して良かった」と思います。「話して良かった」経験がある子どもは親を信頼し、何でも話すようになるでしょう。逆に子どもががんばってダメな自分を見せた時に、頭ごなしに「どうして、そんなにダメなあなたなの」と言ってしまうと、「親に話をしてもムダだ。話さないほうが良かった」となりかねません。

子どもの「つらかったこと」や「悲しかったこと」に共感することは、親からの「ひどい思いをすることになったあなた。そんなあなたを愛しているよ」というメッセージにもなります。ダメなところも愛してくれる親になら、子どもはいろいろなことを話せるし、相談できます。そして、どんな時でも、子どもを認めて、受けとめる。それによって親子の信頼が深まるとともに、子どもの中に、「これでいいんだ」という自信が育まれていきます。


たくさん話をする経験が大人になってからも役に立つ

大人も子どもも、毎日の生活では、うれしいこと、楽しいことだけでなく、つらいこと、悲しいことやみじめに思ったりすることがあります。つらい、悲しいといった否定的なことは人に話しにくいものです。しかし、そうした否定的なことも含めて、自分のいろいろな思いをそのまま口にすることは大切な自己表現の一側面です。話すことで、あらためて自分がどう感じたのかがはっきりしますし、どう話せば相手にわかってもらえるかを考えるきっかけにもなります。子どもが話をしようとしているのは、自分を表現しようとしている時。その時は、あまりこちらから根ほり葉ほり質問したりせず、まずはじっくりと耳を傾けてみましょう。途中であれこれと口をはさむと、子どもの話す意欲を損ないかねません。

自分の話をしっかり聞いてもらう経験がたくさんあると、悩みや言いにくいことも、だんだんと上手に伝えることができるようになります。それにつれて、自分の中で気持ちの整理もできるようになっていきます。否定的なことを日々周りに話す経験をしていないと、耐えがたいほどつらいことがあった時でも、「かっこ悪いところを見せられない」「自分で何とかしなくちゃ」と一人でがんばってしまいがち。しばらくはがんばれても、抱え込んだまま、本当にどうにもできない状況になるとパンクしてしまいかねません。やはり日頃から、子どもが何でも話せる関係が大切だと思います。


一人でがんばらず誰かに話を聞いてもらうのは、親も同じ

子どもの話を聞いてあげようとがんばる前に、親自身は、誰かに自分の話を聞いてもらえているか、振り返ってみませんか。つらいこと、悲しいことに共感してくれる人の存在は、大人の私たちにも、とても大切です。でも、子育てや仕事が忙しくて、ゆっくり話もしていられない、という状況かも知れません。そんな時こそ、自分の中の否定的な感情を、誰かに共感してもらえたら気持ちが楽になりますよね。一人ぼっちにならないで、身近な人に話してみませんか。

誰かに話を聞いてもらって自分の気持ちにゆとりができれば、子どもの話も余裕を持って聞くことができるようになるかもしれません。

 

 

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日時:2009年2月21日 20:55

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