声がれや、のどの違和感...
「頭頸(とうけい)部がん」は、口やのど、鼻などにできるがんです。中でも、特に患者数が多いのが、のどのがん「喉頭(こうとう)がん」「咽頭(いんとう)がん」です。
喉頭がんは、「のどぼとけ」内側に起こるがんで、振動させて声を出す「声帯」にできることが多いです。がんになると、声帯が振動しにくくなり、初期段階で声がかすれたりする症状が出ることから、比較的早期に見つけやすいです。進行すれば、気道が狭くなり、息苦しさを感じるようになります。
咽頭がんは、鼻や口の奥の粘膜にできます。しかし、喉頭がんとは異なり、初期の自覚症状はほとんどありません。ある程度進行し、初めて症状が出てきます。まず、鼻づまりや食事の際、のどに違和感が出ます。さらに進めば、痛みを感じるようになり、飲食物がのみ込みにくくなります。
どちらも、高齢になるほど、患者が増える傾向にあります。「空気の通り道になる喉頭は"たばこ"で、飲食物の通り道である咽頭は"酒"で、それぞれ長期間刺激すると、発症のリスクが高まる」と言われています。たばこを吸わない人でも、副流煙に注意することが必要です。
初期の段階であれば、治療は放射線療法と抗がん剤による化学療法を併用します。進行していれば、外科手術を組み合わせることになります。
放射線で根治治療を行った場合、発声やのみ込みなどの機能は残されます。しかし、舌や唾液腺(だえきせん)など、周囲の正常な器官への副作用の心配があります。味覚がほとんどなくなったり、つばが出ずに口内が乾いたままになったりすることもあります。現状では、薬を服用しても症状を軽くすることは難しいそうです。
一方、外科療法では喉頭をすべて切除した場合、声が出なくなります。この場合、胃にためた空気を口から出すときに出る音を利用する「食道発声」や、特殊な機器「人工喉頭」などをのどに密着させて会話することになります。咽頭の粘膜を多く切除した場合、小腸の粘膜を移植する必要があり、体の負担はさらに増えることになります。
早期に発見できれば、のどの機能を温存できるため、不自然な声がれや、のどの違和感が1か月以上続くようであれば、受診してみましょう。
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